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ショットブラストとサンドブラストの違いとは?特徴・用途・安全性を徹底解説
「ショットブラスト」と「サンドブラスト」、何が違うの?
ブラスト加工を検討する際、「ショットブラスト」と「サンドブラスト」という2つの言葉をよく耳にします。
どちらも金属表面の錆・スケール・旧塗膜を除去し、塗装下地をつくるための表面処理技術です。しかし、投射方式・使用する投射材・加工能力・安全性の面で、両者には明確な違いがあります。
また「サンドブラスト」という言葉は現場で広く使われていますが、その定義は時代とともに変化しています。発注前にこの違いを正しく理解しておくことが、適切な業者選定と品質確保につながります
そもそもブラスト加工とは?
ブラスト加工とは、金属表面に投射材(研磨材)を高速で吹き付けることで、錆・黒皮・旧塗膜・油分などを除去し、塗装に適した下地をつくる表面処理技術の総称です。
投射方式によって大きく2種類に分けられます。
- ショットブラスト:インペラ(羽根車)の遠心力を利用して投射材を高速投射する方式
- エアブラスト:圧縮エアを使って投射材をノズルから吹き付ける方式
「サンドブラスト」はエアブラストの一種で、もともと硅砂(けい砂)を投射材として使用していたことに由来する呼び名です。現在では硅砂がISO・JIS規格から除外されたため、安全な投射材を使用するエアブラスト全般の俗称として使われることが多くなっています。
ショットブラストとは
ショットブラストとは、スチールショット・スチールグリットなどの金属系投射材を、インペラ(羽根車)の遠心力を利用して高速投射する加工方法です。

主な特徴
- 大量の投射材を一度に処理できるため、作業スピードが速い
- 金属系投射材は繰り返し再利用できるため、ランニングコストが低い
- 均一なアンカーパターン(表面粗さ)を安定して形成できる
- 厚いミルスケールや重度の錆の除去に優れている
主な用途
- 建築鉄骨・橋梁・プラント設備
- 大型製品・長尺材の量産処理
- 重防食塗装の下地処理
サンドブラストとは
サンドブラストとは、もともと硅砂(けい砂)を圧縮エアで吹き付けるエアブラストの一種を指す言葉です。しかし現在、硅砂はISO・JIS規格から除外されており、厳密な意味での「サンドブラスト(硅砂を使ったブラスト加工)」は規格上存在しない状態です。現場では、ガラスビーズ・アルミナ・スチールグリットなど安全な投射材を使ったエアブラスト全般の俗称として使われることがほとんどです。

主な特徴
- 圧縮エアでノズルから投射するため、複雑な形状・狭い箇所にも対応しやすい
- 投射材の種類を変えることで、仕上がりの質感を細かく調整できる
- ショットブラストと比べて処理速度はやや遅い
主な用途
- 複雑な形状の製品
- 小型部品・精密部品
- デザイン・意匠仕上げ
重要|硅砂(サンド)はISO・JIS規格から除外されています
ここで発注担当者として必ず知っておいていただきたい重要な事実があります。
「サンドブラスト」の「サンド(砂)」、すなわち硅砂(けい砂)は、じん肺(珪肺)の危険性が高いとしてISOでは先行して規格対象外となっており、日本のJIS規格においても2007年4月よりブラスト処理用研削材から正式に除外されています。
理由は健康被害のリスクです。
硅砂をブラスト加工で投射すると、加工中に粒子が細かく粉砕されて遊離シリカが発生します。この微細な粉塵を長期間吸入すると「じん肺(珪肺)」と呼ばれる深刻な肺疾患を引き起こすことが明らかになっており、作業者の健康を著しく損なう危険性があります。
現在、硅砂を投射材として使用することは規格上認められておらず、代わりにスチールショット・スチールグリット・ガラスビーズ・アルミナなどの安全な投射材が使用されています。
アイエムショットでは、硅砂を投射材として一切使用していません。ISO規格・JIS規格に基づいた安全な投射材のみを使用し、作業者の健康と施工品質の両方を守る体制を整えています。
ショットブラストとエアブラスト(サンドブラスト)の違い
現在の実務では「サンドブラスト」という言葉はエアブラスト全般の俗称として使われることがほとんどです。正確にはエアブラストとショットブラストの違いとなりますが、以下に整理します。
| ショットブラスト | エアブラスト(サンドブラスト) | |
|---|---|---|
| 投射方法 | インペラ(羽根車)による遠心力投射 | 圧縮エアによるノズル投射 |
| 主な投射材 | スチールショット スチールグリット | ガラスビーズ アルミナ スチールグリットなど (硅砂は規格除外のため使用不可) |
| 処理速度 | 速い(大量処理向き) | やや遅い(精密・複雑形状向き) |
| 対応形状 | 比較的シンプルな形状・大型製品 | 複雑な形状・細部・狭い箇所 |
| コスト | 投射材の再利用でランニングコストが低い | 投射材の消耗が早い場合があ |
| 安全性 | 金属系投射材のためシリカ粉塵リスクなし | 硅砂は規格除外。安全な投射材の選定が必須 |
アイエムショットの対応
アイエムショットでは、ショットブラストとエアブラストの両設備を同一工場内に保有しています。
製品の形状・サイズ・用途に合わせて最適な設備と投射材を選定し、ISO規格・JIS規格に基づいた品質管理のもと施工を行っています。
使用する投射材はすべて規格適合品であり、硅砂は一切使用していません。防錆管理士が在籍し、素地調整から塗装まで一貫対応できる体制を整えています。
まとめ
ショットブラストとサンドブラストは、投射方式・投射材・処理能力の面で異なる特徴を持つブラスト加工の方法です。
また「サンドブラスト」の名称の由来である硅砂(けい砂)は、健康上の理由からISOでは先行して規格対象外となっており、日本のJIS規格においても2007年4月より正式に除外されています。現在は安全な代替投射材を使用したエアブラストが主流です。
ブラスト加工の方法・投射材の選定でお悩みの発注担当者の方、ぜひ一度アイエムショットへご相談ください。製品の形状・用途・使用環境に合わせた最適なご提案をいたします。