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塗装が剥がれる本当の原因
公園のブランコやジャングルジムの塗装が、“かさぶた”のようにベリっと剥がれているのを見たことはありませんか?
「あの塗料、質が悪いのでは?」と思われがちですが、実は原因は塗料そのものではないケースが多いのです。本当の原因は、下地処理不足にあります。
塗装が剥がれるメカニズム
鋼材の表面には、製造時の加熱工程でできる酸化スケール(ミルスケール)という黒い皮膜が残っています。このミルスケールは一見しっかり付着しているように見えますが、実は母材(鉄)との間に微細な隙間があり、非常に不安定な層です。
その上から塗装を行うと、以下の現象が現れます。
- 塗料が母材に直接密着しない
- スケールごと塗膜が浮き上がる
- まとめて剥離する
つまり、塗料が悪いのではなく、塗料が本来くっつくべき相手に届いていないのです。
見えない皮膜が寿命を左右する
塗装の耐久性は、塗料のグレードだけで決まるわけではありません。どれだけ高性能な防錆塗料を使っても、下地処理が不十分であれば、早期剥離や再発錆の原因になります。塗装の寿命は、実は“塗る前”の工程で決まっているのです。

ブラスト加工の役割
そこで重要になるのがブラスト加工です。ブラスト加工は、鋼材表面に付着したミルスケールやサビを
物理的に除去する表面処理技術です。
- 不安定な酸化皮膜を完全に除去
- 金属の素地を露出
- 適切な表面粗度(アンカーパターン)を形成
この工程によって、塗料が直接金属に密着できる状態を作ります。結果として、
- 密着力の向上
- 塗膜寿命の延長
- 再発錆リスクの低減
が実現します。
まとめ|塗装が長持ちするかどうかは「下地」で決まる
塗装が剥がれる本当の原因は、塗料の質ではなく、下地処理不足にあるケースが多くあります。鋼材表面のミルスケールを除去せずに塗装すると、密着不良による早期剥離につながります。
長持ちする塗装のためには、まず金属の素肌を出すこと。ブラスト加工は、そのための最も重要な工程です。